昭和感あふれる『SHAKOBA』で、原匡仁さんと出会う。

『SHAKOBA』の支配人、原匡仁さん。“ハムカツ太郎”の名でメディアにも数多く出演する原さんですが、「ハムカツは、自分が美味しければいいんです」と控えめに話します。味わいたいように味わい、生きたいように生きる気楽さと奥深さが人を呼び、原さんのいる場には昭和気質の自由で楽しい人たちが集まります。

『SHAKOBA』との出会い

どんな経緯で『SHAKOBA』の支配人になったのですか?

前職のサラリーマン時代、昭和の雰囲気のある居酒屋や食堂、喫茶店などに惹かれてひとりでよく飲み歩いていました。あるとき、知人から誘われて横浜のコミュニティスペースで『みなとみらい昭和文化研究部』という月1の部活を始めたんです。その場でハムカツでもつくってお酒を飲むという呑気な時間です。当然最初はほとんど誰も来ませんが、そのうち「楽しかった」という参加者が知り合いを呼び、人が増えていきました。自分は人見知りでコミュニティにはまるで興味がなかったのに、知らない人同士が一緒にハムカツをつくりながら仲良くなるのを見て「こういう時間はいいもんだなあ」と感じました。
55歳で次も決めないまま会社を辞め、ちょうどそのタイミングに「竹芝に令和版の社交場『SHAKOBA』というコミュニティスペースをつくるので支配人にならないか」とスカウトされました。

ハムカツへのこだわり

“ハムカツ太郎”と名乗る原さんの、ハムカツへのこだわりを教えてください。

ないですよ。ハムを切って、揚げるだけですから。ハムカツにはルーツや定義もないんです。昭和22年に現伊藤ハムがプレスハムをつくり、それをカツにしたのが最初だとか言われていますが定かではないです。自分は学生時代、帰り道にお肉屋さんでハムカツを買ってお腹を満たしていました。そんな気楽な食べ物なんで、自分が美味しければいいんです。
いろいろなご縁をいただいて各地でハムカツイベントをするうちに、どこに行ってもハムカツが気になるようになりましてね。これまで800軒以上のお店のハムカツを食べ歩きました。見るといたるところにあるんですよ、飲み屋にも、パン屋にも、スーパーやコンビニの惣菜コーナーにも。たまにとんでもなく自分好みのハムカツにも出会います。日本はどこに行ってもハムカツの楽しみにたどりつける国ですね。

令和時代の社交場

『SHAKOBA』とは、どんな場所なのでしょうか?

誰もが気軽にコミュニケーションがとれる、令和時代の社交場です。ふらっとひとりで来てスタンドで飲む方もいれば、貸切でディスコを踊り続けるグループもいて、自由に楽しんでいただいています。公開型のイベントで人気なのは「SHAKOBA OPEN STAGE」です。持ち時間は15分、ジャンル問わず思いっきり自己表現できます。ディスコ風の煌びやかなステージが気分を上げるようで、毎回満員です。ここからひょっこりスターが生まれると良いんですが。
昭和のバブル期、湾岸エリアのディスコには若者たちが押し寄せていました。
SHAKOBA』はあの熱狂時代を思い出すムードがありつつ、もっと自由で多様で、力を抜いた楽しみ方ができる場所になっています。水商売をやったことがない僕がハムカツで人をつなぐ喜びを知ったように、どんな人にも本職以外で全力で楽しめるステージがあればいいなと思っています。

Message to MICE organizers

原匡仁さんから、MICE開催者の方々へ

東京でこんな気持ちがいいところがあるんだ、と僕はいつも感じます。広々とした水辺には現代の大きな建造物が映え、足元には歴史ある庭園や寺もあります。バブル期には夜の煌びやかさばかり目立っていたけれど、今では時代を越えた多様な顔が同時に味わえる場所になっています。この地域でのMICE開催は心に残る時間となるはずです。絶品ハムカツのある酒場巡りもご一緒できると思います。

基本情報

【原匡仁さん】

アトレ竹芝『SHAKOBA』支配人
大学卒業後、アパレル会社に勤務する傍ら、BUKATSUDOみなとみらい昭和文化研究部部長としてコミュニティ運営に携わる。またイベントをきっかけにハムカツの魅力にも心酔し、2018年7月、TBS「マツコの知らない世界」にハムカツ太郎として出演。その後も多数のメディアに出演。2019年末に32年勤めた会社を退職し、令和時代の“社交場”として『アトレ竹芝』にオープンした『SHAKOBA』支配人に就任。

【SHAKOBA】

場所:
東京都港区海岸1-10-45 WATERS takeshibaシアター棟1階アトレ竹芝内
営業:
月曜〜土曜 11時〜22時
日曜・祝日 11時〜21時
Website:
https://shakoba.com/